アクセスポイントの選定における注意事項

Last update: Apr. 22, 2014

認証作業部会eduroamグループでは、 機関が新規に無線LANアクセスポイント(以下AP)を導入する場合に、 マルチSSID対応の製品を選ぶことを推奨しています。 マルチSSID機能とは、 複数のSSIDで区別される別々のサブネットを、一台の APで同時に提供できるものです。 (製品によっては別の名称で呼ばれている場合があります。)

マルチSSID対応のAPを用いることで、 IEEE802.1X認証を用いる eduroam の他に、機関独自の 認証方式などを同時に提供することができ、利便性を向上 させることができます。 もし将来的に商用サービス等の乗り入れを行う場合でも、 プロバイダ用にSSIDを一つ割り当てて、VLANなどを張ることによって、 対応が可能になります。

また、集中型コントローラタイプの無線LANアクセスポイントシステム の導入を推奨します。 スタンドアロンのAPでもeduroamの運用は可能ですが、 そのような製品を並べると、設定変更や死活監視の手間が非常に大きい上に、 AP間で端末の移動(基地局間ローミング, ハンドオフ)が困難で、 接続性の問題を生じやすくなります。

アクセスポイントを選定する場合、下記の点に注意してください。 (仕様書には細かい仕様が書かれていない場合があります。 必ず取扱説明書等でも確認してください。)

(*1)   マルチSSID対応という仕様でも、 二個目以降のSSIDのビーコンが出せない(ブロードキャストできない) 製品があります。 SSIDがブロードキャストされていない場合、 ユーザが手動でSSIDを端末に登録しておく必要があり、 ユーザ自身やユーザサポートの著しい手間になることがあります。 また、端末にSSIDが登録されている場合であっても、 端末の無線LAN機能やドライバによっては、 APに接続できない場合があります。

(*2)   製品の中には、二個目以降のSSIDで、 暗号化が無効にできない、AES,TKIP (eduroamの標準的な暗号化) が選択できないなどの制約をもつ物があります。 このような製品では、 複数の認証方式への対応が困難になります。


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